ディズニーの大ヒットアニメ『アナと雪の女王』のテーマソング「Let it go」に似ているとして盗作疑惑が上がっている北京冬季五輪招致ソング「氷雪舞動」。
曲はこちら。
[youtube]https://youtu.be/Bl1lVTGES70?t=6s[/youtube]
原盤「Let it go」
[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=L0MK7qz13bU[/youtube]
確かに、出だしから「似ている!」「パクリじゃん!」と思いますよね。
これは確かにパクリレベルwwww
はい、アウトー!
似て聞こえる原因
どうしてこの2曲が似て聞こえるのか。
その原因は、以下の数点に理由がありそうです。
- 調性が同じである
- 使用されている主要な楽器が同じである
- 曲の構成が似ている
- 部分部分のニュアンスが似ている
では、細かく分析していきましょう。
1.調性が同じである
『Let it go』と『氷雪舞動』、どちらもFm(ヘ短調)と同じ調性です。
さらに、どちらの曲も、Fm→C♯へと移行するため、コード進行も相まって似ているように聞こえます。
さらにさらに、冒頭のピアノソロのメロディーが、両曲ともFm9、つまり導音から主音(※1)へと進行します。
この場合、G→A♭というはかなげなフレーズがどちらの曲もまったく同じ冒頭で聞かれるため、『似ている』『同じ』と感じられてしまうのだと考えられます。
注1:Fmの平行調A♭majでの導音、主音
2.使用されている主要な楽器が同じである
おなじみ『Let it go』は、冒頭はピアノ、Aメロ、サビでストリングス、グロッケン、中盤からギター、ベース、アコースティックドラムスが加わります。
では、問題の『氷雪舞動』。
冒頭のピアノ。
この部分が調性も相まって、『Let it go』と非常に似た雰囲気になっています。
Aメロからのアコースティックギター、そして間奏部からにかけてのストリングス。
特にストリングスが八分でスタッカートする部分(0:49〜)は、『Let it go』のBメロ部分と非常に似ています。
『氷雪舞動』
『Let it go』
ドラムスに関しては、どちらも似た音色のアコースティックドラムスであることと、両曲ともおそらく生演奏ではなく打ち込みによる音源であるという点で大変似た印象を受けます。
さらに、『氷雪舞動』のサビ(1:14〜)は、デミ・ロバートバージョンのサビ部分でタムが中心となっているリズムパターンと非常に似ています。
さらには、ギターリフ(小節頭でジャカジャーンと鳴らす部分)も非常に似ています。
『氷雪舞動』
『Let it go』
3.曲の構成が似ている
2曲のそれぞれの構成を見てみましょう。
前奏は言わずもがな、大変似ていますが、その他の構成も大変似ていることに気がつきます。
後半部分は『氷雪舞動』はサビの繰り返しとなっているので多少『Let it go』との違いが見られます。
しかし、曲のラストが唐突に終わる雰囲気はイディナ・メンゼル版とも、デミ・ロヴァート版とも一致します。
さらに、曲のテンポ(スピード)も大変似ています。
『Let it go』はBPM135。
一方、『氷雪舞動』も、まったく同じBPM135。
これは偶然の一致なのでしょうか。
4.部分部分のニュアンスが似ている
さらに、両曲の細かい部分でのニュアンスが大変似ています。
サビに入る1小節前。
八分で刻みながらクレシェンドするニュアンスは、耳を疑うほど似ています。
『氷雪舞動』
『Let it go』
さらに、曲のラストでハイキーで盛り上げるニュアンスも大変似ています。
『氷雪舞動』
『Let it go』
このハイキーのロングトーン、実際は『氷雪舞動』はE、『Let it go』はE♭と半音違いますが、これは『氷雪舞動』が後半(3’46〜)半音上向に転調をしているためであって、構成としては全く同じ音であることが分かります。
まとめ
これまでの分析を見ると、故意と言わざるを得ないほど、一致する部分が多いことが分かります。
ちなみに、こんな動画も投稿されているようですね。
みなさんはどのようにお考えになられるでしょうか。
[youtube]https://www.youtube.com/watch?v=DVdjM02ACw0[/youtube]