世界的なEDM人気を牽引してきたDJ Aviciiが、滞在中のオマーン マスカットで20日(現地時間)死去した。
28歳という若さでこの世を去ったAvicii。
2010年代のエレクトリックミュージック界に革命を起こし、EDMというジャンルを確立させた。
彼がこの世に残した数多くの作品から、誰もが耳にしたことのある珠玉の名曲を10曲紹介したい。
これを機に、彼の作品を聞き始めるという方々にとっても、きっと心に響く一曲が見つかることを心から期待したい。
Wake Me Up
2013年は、EDMサウンドの豊作の年としても有名。
その年にスマッシュヒットを飛ばしたのがこの曲。
エレクトリックというと、機械音(シンセサイザーなど)ですべて構成されているというイメージがあるが、本作はギターリフからはじまり、カントリー調な、オールド・アメリカンなニュアンスが印象的。
本作にインスパイアされた曲で有名なのが、きゃりーぱみゅぱみゅの「原宿いやほい」だろう。
また、SEKAI NO OWARIの代表作、「Dragon Night」の間奏部分にも、本作からインスパイアされたと思われるニュアンスを感じることが出来る。
Waiting for Love
2015年に発表されたアルバム「Stories」のリードトラック。
とにかく、必要最低限の音数でうねりを紡ぎ出しているということが、他と一線を画している。
メロディアスな中に、EDM特有のエレクトリックサウンドを融合させ、フロアはもちろん、音楽鑑賞としても十分に魅力的な作品となっている。
また、多くのEDM楽曲が16ビートを中心に細やかなリズムによって構成することが多いが、本作はバンドサウンドを彷彿とさせるような8ビートで進行する。
16ビートと比較すると1/2の情報量で、これだけの臨場感を創り出せるのは、まさに天才的としか言いようがない。
Sound of Now
2009年に発表された、初期のAvicii作品。
どちらかというと、トランス寄りで、ミニマルミュージック的な印象。
やはり、無駄のない必要十分な音数でのグルーヴ感は、この時から健在。
Levels
2011年の作品。
シンセリフが印象的な本作。
たった2小節のメロディーをただひたすらリピートすることでフロアを一気に温める熱量は、やはりAviciiの天性の技。
たった4つのコード進行というシンプルさが、以降の作品でも見られる作品性に通じている。
The Days
アコースティックギターから始まる本作。
EDMというよりは、むしろポップスと言っても過言ではないほど、キャッチーで聞き馴染みがある。
TOTOの「Africa」を思わせるモチーフを途中に挟み、それでもAvicii特有のエレクトリックサウンドも織り交ぜ、ポップだけれどAvicii作品だと分かる、絶妙さが光る1曲となっている。
The Nights
「The Days」とセットになっている本作。
「The Days」と比べるといくらかエレクトリックであるものの、やはりアコースティックギターリフがバックサウンドとなり、ほんのりとカントリー調の雰囲気を感じることができる。
サビ中のシンセリフがアウフタクト(弱起から始まる)ので、曲全体がテンポよりも早く、前へ前へと進み出すような感覚を生み出している。
「夜」というタイトルではあるが、むしろ爽やかな朝、もしくは、夜から朝へ切り替わる薄明かりの夜明け(Dawn)をイメージさせる。
Sunshine
EDM界の大御所 David Guettaとのコラボレーション作。
2011年に発表された本作は、David Guettaの美しいコード進行と共に、Aviciiのシンプルなアレンジも聞きどころ。
ボーカルオフの、純粋なエレクトロサウンドを満喫できる曲となっている。
デヴィッド・ゲッタ
価格: 200円
posted with sticky on 2018.4.22
Without You
曲名通り、「あなたを失った」ということで、Aviciiファンは本作を一つの合言葉にしている。
Aviciiの遺作となった本作、わたしたちはあなたなしで生きていく。
UMF(Ultra Music Festival Anthem)
世界的EDMフェスティバルであるUltraの公式アンセム。
Andrew Rayelなどの近年のEDM界を牽引するDJたちの作品にも影響を与えていることが分かる、ドラマチックな展開の一曲となっている。