ウォルト・ディズニーに見る『機会均等』と学校教育

さまざまな逸話が語られる、ミッキーマウスの生みの親、ウォルト・ディズニー。
生涯子どもの気持ちを持ち続けたことでも知られる、世界のアニメーターです。

そんな彼が、カリフォルニアに世界で初めてディズニーランドを開設したのが1955年。

オープン当初から子どもたちに大人気の乗り物『メリーゴーランド(現地ではキングアーサー・カルーセル)』、今日も木馬に乗った子どもたちの幸せそうな笑顔であふれています。

このディズニーランドの『メリーゴーランド』には、世間ではあまり知られていないウォルトの人情を感じることの出来るエピソードがあることをご存知ですか。

すべての木馬を白馬に

ウォルト・ディズニーがカリフォルニアにディズニーランドを開園する1955年より以前のメリーゴーランドは、茶色や黒の木馬の中にたった一頭だけ白馬があるというタイプのものが主流でした。

白馬の王子様に憧れる子どもたちがたった一頭の白馬に群がり、争奪する姿は想像に難くないでしょう。

そんな様子を見ていたウォルト・ディズニー。

『すべての子どもたちに白馬に乗るチャンスを与えたい。』

『どの子どもたちにも、夢を叶える権利がある。』

こうして、ディズニーランドのメリーゴーランドの木馬は、すべて白馬になったということです。

すべての子どもたちに白馬を

ウォルト・ディズニーが実現させたのは、子どもたちの夢の実現における機会均等です。

どの子どもたちにも夢を実現させることができる権利がある。
ならば、その実現のために、環境を整理し、整え、実現できる場を用意すればよいのではないか。

教育現場で子どもたちと関わる立場として、ウォルト・ディズニーの発想から学ぶことは大きいと思います。

たとえば、授業での指名の仕方。

質問の答えが分かる一部の挙手をした子どもの中から、一人を選んで授業を進める。

これは、たった一頭の白馬しかないメリーゴーランドと同じです。
残りのすべての子どもたちを置き去りにしてしまいかねません。

その他にも、考えうることだけでこれだけの例を挙げることができます。

教室の掲示物への配慮 ・ 係や当番の決定の仕方 ・ 個別指導の仕方 ・ 給食への配慮 ・ テストのあり方 ・ 特別支援を必要とする子への配慮 ・ 教室の座席配置 ・ 視覚情報の整理 ・ 音や声など聴覚刺激への配慮 ・ ワークシートなどの整理と工夫 ・ 評価のあり方 ・ 子どもへの声かけ ・ 苦手意識を持つ子への対応 ・ 指示や発問 ・ 得意な子への追加の課題提案 ・ 宿題の工夫 ……

機会均等のためにできること

すべての子どもたちがすすんで学び、学習の中で自己実現することができるような状況を作るために、何ができるのでしょうか。

ウォルト・ディズニーの事例から学ぶことができるのは、『環境を整える』ことではないかと思います。子どもたちの視点で、子どもたちの立場で教室を見回した時、環境をほんの少し整えることですべての子どもたちにとって居心地のよい状況を作り出すことができる可能性があるのではないでしょうか。

指名の仕方を変えたり、板書の仕方を工夫したり、座席を意図的に配置したり、机や椅子の高さを調節するといったささやかな気遣いでさえも、子どもたちの居心地のよさに大きく影響します。

ちなみに、ウォルトの晩年の言葉の中に

いつでも掃除が行き届いていて、おいしいものが食べられる。そんな夢の世界を作りたい

というものがあります。

掃除が行き届いた清潔な環境では、心もすっきりと整うのです。

おいしいものが食べられる、これはつまり「楽しい授業が受けられる」という言葉と置き換えられるのではないでしょうか。

常に子どもの視線で、よりよい環境づくりを目指していきたいものです。

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