授業のユニバーサルデザイン

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授業のユニバーサルデザイン

発達障がいをかかえた子どもたちにとっても分かりやすく、楽しい授業を行うための授業改善は、学校教育のユニバーサルデザインの中でも最も大切です。細かい指導法などは、多くの書籍が既に出版されていますので参考にしてください。ここでは、指導の大もとになる考えを紹介します。

時間の構造化

 

1.授業全体の見通しをもてる手だてがあるか。

2.時間の区切りが明確であるか。

3.今すべきことが分かる手だてがあるか。

授業の最初に、この1時間がどのような流れで行われるかの全体を明確にしておくことで、見通しがもてず不安になってしまう子どもに安心感を与えることができます。

いまから行う活動は何分間で行うのか、終了まであと何分残っているのか、時間の区切りを子どもたちに知らせることも大切です。iPhoneのミラーリングを活用する方法もあります。

指示を口頭だけで行うと、聞き逃した子どもは何をしていいのか分からず「迷子」になってしまいます。
今すべきことを黒板に書いておけば、聞き逃した子どもも活動に参加することができます。

焦点化

1.1時間の授業の「ねらい」を絞る。

2.授業の山場を設定する。

3.活動を「ねらい」に直結させる。

1時間の授業の中での「ねらい」を絞ることはとても大切です。ねらいが漠然としていたり、多くを1時間に盛り込んでしまうと、目標も曖昧になりがちだからです。

教材のもつ特性や、子どもの状況をよく理解した上で、身につけさせたい力を特定し、その中からねらいを絞ることが重要です。

子どもから「そうだったのか!」「ひらめいた!」「なるほど!」といった言葉を引き出せたら、その授業はほとんど成功と言っていいでしょう。子どものひらめきをどこで引き出すか、『山場』を設定することが大切です。

授業の山場に向かうために、さまざまな活動を盛り込みながら構造的に授業をつくっていきます。その一つ一つの活動がねらいに向かって直結するように配慮していくことが必要です。

視覚化

1.実物や半具体物の提示で、課題を明確にする。

2.実物などの提示で、意欲を引き出す。

3.図や表にまとめ、直感的理解につなげる。

実物を見ることで、イメージをつかみにくい子どもや理解がゆっくりな子どもでも、視覚的に理解を深めることができます。ICT機器の有効活用も効果的です。

実際にやってみる、実物で体験することは、子どもたちにとって魅力的で、意欲をもって取り組むことができます。

図をつかって直感的に量感がつかめるような配慮を行うことで、言葉だけでは理解できない子どもにとっても分かりやすい授業になります。

共有化

1.分からないことがある子も参加できる。

2.どの子どもも発言のチャンスがある。

3.考える時間を意図的に取り入れる。

分からないことがあったとき、多くの子どもたちが「先生や友だちに聞くことができず、そのままにしてしまう」という経験をしています。分からないとき、困ったときに助言をもらうための具体的な「ルール」「方法」をクラスで決めておくことも大切です。

バリアフリー的な対応の中に、「取り出し授業」などの個別配慮があります。どの子どもにとっても分かりやすいユニバーサルデザイン的な配慮をした授業を計画する中でも、課題の達成が難しい状況もあります。授業の工夫を最大限に考えた上で、個への配慮として「取り出し授業」などを行ったり、子ども一人ひとりに特化した補充指導を行ったりすることはとても重要です。それらの指導を経て、ユニバーサルデザイン化された授業を計画すれば、一人ひとりの課題をさらに明確にした授業プランを作ることができます。

ペア学習を効果的に取り入れることで、子どもたち一人ひとりが自分の意見を発表したり、話し合える機会を保障します。

意見の共有をするためには、自分の考えをもつための時間を確保してあげることが必要です。

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コメント

  1. ふくちゃん より:

    とてもよく分かりました。
    ここに書かれていることには、何か論文・書籍・文科省の資料のなど、出典があるのでしょうか?もし、そうであれば、原典にもあたりたいのですが・・・。

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